ひまわり園には職員が構成員となったいろいろな委員会があります。

 

 そのうちの1つに「身体拘束廃止検討委員会」があります。この委員会で、職員全体で学びを深めるための学習会を9月に受け持つことになりました。

 

 テーマは「権利擁護」!年度当初から「職員に分かりやすく理解が深まる内容は何だろう!?」と検討を重ね、今回はDVDで基礎知識を学び、その後、事例を用いてグループワークを行うことになりました。

 

 DVDの写真

 

 このDVDは、八丈島の特養でかつて日常的に行われていた身体拘束をゼロにする取り組みが紹介されています。拘束廃止だけを目的とした取り組みに限界が見えた時に、その人それぞれの生活を考えたケアの転換への気づき、結果として身体拘束の必要性は激減したという内容でした。ひまわり園の現状にも重なるところがあるなあと思って見入っていました。改めて『個別ケア』の重要性を認識した職員も多かったのではないでしょうか? 

             

グループワーク2

 続いてグループワークを行いました。「施設の中で『見かけたことがあるような…。利用者さんかな…?』と思う方が『お出かけ』された場面」(ひまわり園では離設のことを『お出かけ』と呼びます)に絞り、個人ワークとして自分だったらどう対応するのかを考えた後、グループで話し合いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 最後に各グループの代表が話し合ったことを発表しました。それぞグループワーク1れのグループがまずは声をかけるところから始め、その人の警戒心を解くように努力しつつ安全を守りながら応援を頼むという対応を考えました。

 利用者さんには認知症の方も多く、いちばん混乱しているのは誰でもない利用者さんであるという立場に立ち、その権利を守るという視点でのワークができたのではないかと思います。

 発表の中には、ひまわり園の利用者さんではないが、地域で実際に『お出かけ』の事例に遭遇した職員からのリアルな声もあり、どこでも誰でも権利を守る行動ができるように、会話をつないだり、今目の前にいる人は何かに困っている方なのかを見極める「技術」も磨いていくのも大事であることを学べた有意義な研修となりました。